お知らせ

消しカスも積もれば山となる?
今日はノートの書き方の話をさせて下さい。
特に数学の問題を解いている時の、自身のノートを思い出してみて下さい。
途中過程がきちんと整理され理路整然と書かれたノートは、実に美しいです。まさに理想です。
一方、思いつくがまま書きなぐり、どう解き進めたのか分からないノートは、その解法の道筋も見えないため、結果的に汚く見えてしまいます。
さて、皆さんは普段の問題演習のときどんなノートを書いていますか?
実は、自学用のノートは清書を求められていないことを理解しておくべきです。
それは綺麗に丁寧に書く事が目的ではないからです。
どう考え、どう解き進めたか分かるノートこそがいいノートです。当然自身で途中見直しもできるはずです。
そういったノートを作るための簡単で大事なことは「消しゴムを出来る限り使わない」ということです。
ですから、間違っていることが分かったのなら、消しゴムを使わずに躊躇することなく×をつけ、別の箇所に書き直しましょう。消したところで単なる時間のロスにしかなりません。消しゴムをかけている時間中、皆さんの学力は少しも上がっていないという事実に目を向けましょう。
皆さんの解く様子を覗いていると、間違うとすぐ消しゴムで消してしまう習慣の人が多いのも事実です。
ひどい人になると、間違う度にゴシゴシ消して一から書き直している人もいます。
もっと時間を意識して問題と格闘して下さい。それは、テストの解答時間でもありますし、自学自習をしている時間でもあります。
高校入試では、計算問題にしても解答用紙に答えだけを書きますが、問題用紙には計算過程を十分に書ける余白が準備されてあります。
この余白の活用こそ大変重要なのです。
順序立ててめいっぱい書いて解きましょう。
無論途中に×の少ない答案は集中して問題に向き合っている証拠ですし、実に見事ですが、×の多い修正だらけの答案だからこそとても役に立つと私は思います。
それは解答終了後見直すことで、自身がおかしたミスを受け止め反省し、次回の解答には冷静かつ慎重になるに他ならないからです。「消しゴムを使わない」という事は、自分のミスの履歴をしっかりと残しておく事に繋がり、まさに見直す価値のあるノートの作成につながっていきます。
数学は解法ストックの置換再現です。
類題を数多く解くのにはそういう意図があります。
ストックの数の多さと熟練した解答数が完璧へと誘います。
完璧な答案は数多くの問題演習との格闘の末の産物です。はじめから完璧などありえないはずです。
消しカスの山を築くより、格闘し終えたノートの山を築きましょう!